給湯器の交換はどこに頼むのが正解?ガス会社、メーカー、リフォーム会社の費用と特徴を比較

  1. はじめに:あなたの給湯器、こんな症状ありませんか?
  2. 1. 給湯器交換市場の全体像:依頼先は大きく5つのカテゴリー
    1. 【依頼先カテゴリー早見表】
  3. 2. 徹底比較:各依頼先の詳細分析
    1. 2-1. ガス会社(東京ガス・大阪ガス・東邦ガス等)
    2. 2-2. 給湯器メーカー(リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパス等)
    3. 2-3. 給湯器専門業者
    4. 2-4. リフォーム会社
    5. 2-5. 家電量販店・ホームセンター
  4. 3. 【深掘り解説】見積書の罠と料金体系の真実
    1. 見積もりで必ずチェックすべき10項目
    2. 【専門家の視点】悪徳業者の典型的な手口
  5. 4. 工事の流れと所要時間:スムーズな交換のために
    1. 標準的な給湯器交換の流れ
    2. エコジョーズへの交換で必要な追加工事
  6. 5. 実際の評判・口コミ分析:利用者の生の声
    1. X(旧Twitter)での評判分析
    2. Googleマップレビューの傾向
    3. 【専門家の分析】評判を正しく読み解くポイント
  7. 6. よくある失敗事例とトラブル回避術
    1. 【事例1】見積もりより10万円高い請求
    2. 【事例2】設置1年で故障、業者と連絡取れず
    3. 【事例3】マンションの管理規約違反で撤去命令
    4. 【専門家からの警告】こんな業者は要注意!
  8. 7. 2024年最新!使える補助金・助成金情報
    1. 国の補助金制度
    2. 自治体の補助金例(東京都の場合)
  9. 8. 給湯器選びの極意:あなたに最適な機種は?
    1. 号数の選び方
    2. エコジョーズ vs 従来型
    3. 最新機能の必要性判断
  10. 9. 契約前の最終チェックリスト
    1. 必須確認事項
    2. 相見積もりのコツ
  11. 10. 工事後のアフターメンテナンス
    1. 定期的なメンテナンス項目
    2. トラブル時の対処法
    3. 保証期間と内容の確認
  12. 11. 結論:あなたに最適な依頼先はココ!
    1. タイプ別おすすめ依頼先
    2. 最終アドバイス:後悔しない給湯器交換のために
  13. よくある質問(Q&A)
    1. Q1. 給湯器の寿命はどれくらい?交換時期の目安は?
    2. Q2. 賃貸マンションの給湯器が壊れた場合はどうする?
    3. Q3. 給湯器交換は火災保険の対象になる?
    4. Q4. 冬場の給湯器交換は避けるべき?
    5. Q5. エコキュートとエコジョーズの違いは?
    6. Q6. DIYで給湯器交換は可能?
    7. Q7. 給湯器の号数を上げるメリット・デメリットは?
    8. Q8. 見積もりの「諸経費」って何が含まれる?
    9. Q9. 工事の時、職人さんへのお茶出しは必要?
    10. Q10. 給湯器交換後、ガス代が上がった原因は?

はじめに:あなたの給湯器、こんな症状ありませんか?

「お湯の温度が安定しない」「異音がする」「エラーコードが頻繁に表示される」「設置から10年以上経過している」

これらの症状は、給湯器の交換時期を知らせる重要なサインです。しかし、いざ交換となると「どこに頼めばいいの?」「費用はいくらかかるの?」「騙されないか心配」という不安が押し寄せてきますよね。

この記事を読むことで、あなたは以下のことが明確になります:

  • ✅ ガス会社、メーカー、リフォーム会社それぞれの本当の費用相場と隠れた追加費用
  • ✅ 各依頼先のメリット・デメリットと向いている人の特徴
  • 悪徳業者の手口と見分け方、トラブル回避のチェックポイント
  • 最大10万円以上の差額を生む、賢い業者選びの極意
  • ✅ 使える補助金・助成金の最新情報と申請方法

20年以上リフォーム業界に携わってきた筆者が、業界の裏事情も含めて、あなたの大切な資産と生活を守るための情報を余すことなくお伝えします。

1. 給湯器交換市場の全体像:依頼先は大きく5つのカテゴリー

給湯器交換の依頼先は、大きく以下の5つに分類されます。それぞれに明確な特徴があり、あなたの状況によって最適な選択肢が変わってきます。

【依頼先カテゴリー早見表】

カテゴリー費用相場(工事費込み)施工スピードアフターフォロー向いている人
ガス会社(東京ガス等)35〜50万円△(1週間〜)◎(24時間対応)安心感重視・緊急性低い
給湯器メーカー30〜45万円△(1週間〜)◎(メーカー保証充実)品質重視・長期保証希望
給湯器専門業者20〜35万円◎(即日〜3日)○(自社保証)コスパ重視・急ぎの方
リフォーム会社25〜40万円○(3日〜1週間)○(総合サポート)他の工事も検討中
家電量販店・ホームセンター22〜38万円○(3日〜1週間)△(店舗による)ポイント活用したい

【専門家の視点】 この価格差には明確な理由があります。ガス会社は自社では施工せず下請けに出すため中間マージンが発生し、専門業者は直接施工で仕入れコストも抑えているため安くなるのです。ただし、安さだけで選ぶと後悔することもあります。

2. 徹底比較:各依頼先の詳細分析

2-1. ガス会社(東京ガス・大阪ガス・東邦ガス等)

メリット

  • 圧倒的な安心感:大手企業の信頼性、倒産リスクほぼゼロ
  • 24時間365日対応:緊急時のサポート体制が万全
  • ガス供給と一体管理:トラブル時の責任所在が明確
  • 支払い方法の柔軟性:ガス料金と合算請求、分割払い対応可能

デメリット

  • 価格が高い:専門業者と比較して10〜15万円高いケースも
  • 機種選択の制限:特定メーカーに偏る傾向あり
  • 施工まで時間がかかる:繁忙期は2週間待ちも
  • 実際の施工は下請け:技術力にばらつきがある可能性

料金の内訳例(20号給湯器の場合)

本体価格:定価の70〜80%(20〜25万円)
標準工事費:8〜10万円
既存機器撤去費:5,000〜10,000円
配管調整費:10,000〜20,000円
諸経費:15,000〜25,000円
━━━━━━━━━━━━━━━━━
合計:35〜50万円(税込)

2-2. 給湯器メーカー(リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパス等)

メリット

  • 製品知識が豊富:自社製品を熟知した技術者が対応
  • 最新機種の提案:新製品や高機能モデルの情報が早い
  • メーカー保証の充実:延長保証10年なども選択可能
  • 純正部品使用:品質面での安心感

デメリット

  • 他社製品への交換不可:メーカーを変えたい場合は対応不可
  • 価格競争力が低い:定価販売に近い価格設定
  • エリアによって対応差:地方では委託業者対応の場合も

料金の内訳例(エコジョーズ24号の場合)

本体価格:定価の65〜75%(25〜30万円)
標準工事費:60,000〜80,000円
ドレン配管工事:15,000〜25,000円
リモコン交換:10,000〜15,000円
試運転調整費:5,000円
━━━━━━━━━━━━━━━━━
合計:30〜45万円(税込)

2-3. 給湯器専門業者

メリット

  • 圧倒的な価格競争力:本体60〜70%OFFも珍しくない
  • 即日対応可能:在庫があれば当日交換も
  • 豊富な施工実績:年間施工数が多く技術力が高い
  • メーカー横断的な提案:複数メーカーから最適な機種を選択

デメリット

  • 業者の見極めが必要:悪徳業者も存在する
  • 倒産リスク:小規模業者の場合、将来の保証に不安
  • エリア限定:対応地域が限られる場合が多い

【専門家の視点】価格が安い理由

専門業者は年間仕入れ量が多いため、メーカーから特別価格で仕入れています。また、広告費を抑えて口コミ中心で集客することで、その分を価格に還元しているのです。ただし、「激安」を謳う業者の中には、後から追加費用を請求する悪徳業者もいるので注意が必要です。

2-4. リフォーム会社

メリット

  • 総合的なリフォーム対応:浴室やキッチンも同時施工可能
  • 住宅設備の知識:配管や建物構造を理解した提案
  • リフォームローン利用可:まとまった資金がなくても安心
  • デザイン性の提案:見た目にもこだわった施工

デメリット

  • 給湯器単体では割高:他の工事とセットでないとメリット薄
  • 専門性では劣る場合も:給湯器に特化していない会社もある
  • 見積もりに時間がかかる:現地調査から提案まで1週間程度

2-5. 家電量販店・ホームセンター

メリット

  • ポイント還元:10%還元などお得なキャンペーンあり
  • 実物を確認可能:店頭で製品を見て選べる
  • 一括見積もり:複数メーカーの比較が簡単
  • クレジットカード対応:支払い方法が豊富

デメリット

  • 施工は外注:実際の工事は提携業者が行う
  • アフターフォローが弱い:トラブル時の対応が遅い場合も
  • 専門知識不足:販売員の給湯器知識にばらつき

3. 【深掘り解説】見積書の罠と料金体系の真実

見積もりで必ずチェックすべき10項目

給湯器交換の見積もりには、多くの「隠れコスト」が潜んでいます。以下の項目が明確に記載されているか必ず確認してください。

【見積もりチェックリスト】

  1. 本体価格:定価と値引き率が明記されているか
  2. 標準工事費:何が含まれているか詳細記載があるか
  3. 既存機器撤去・処分費:リサイクル料金も含まれているか
  4. 配管工事費:既存配管利用か新規配管か明確か
  5. リモコン工事費:配線工事も含まれているか
  6. ガス接続工事費:ガス会社への申請費用も含むか
  7. 電気工事費:コンセント増設が必要な場合の費用
  8. 試運転調整費:水圧調整なども含まれているか
  9. 保証内容:本体保証と工事保証が分けて記載されているか
  10. 諸経費:具体的な内訳があるか(「一式」は危険信号)

【専門家の視点】悪徳業者の典型的な手口

1. 異常に安い見積もりで釣る 「本体工事費込みで10万円!」など、相場を大きく下回る価格を提示。契約後に「お宅の配管は特殊だから追加費用が…」と後出しで請求。

2. 今すぐ契約を迫る 「今日契約すれば特別価格」「在庫がなくなる」など、考える時間を与えない。優良業者は必ず相見積もりを推奨します。

3. 不必要な高額オプション 「配管も全部交換しないと危険」「特殊な部材が必要」など、不安を煽って高額オプションを勧める。

4. 資格や許可証を提示しない ガス工事には「液化石油ガス設備士」「ガス機器設置スペシャリスト」などの資格が必要。提示を渋る業者は要注意。

4. 工事の流れと所要時間:スムーズな交換のために

標準的な給湯器交換の流れ

【STEP1】現地調査・見積もり(所要時間:30分〜1時間)

  • 既存給湯器の型番・設置状況確認
  • 配管・電気配線のチェック
  • 最適な機種の提案
  • 見積書の作成・説明

【STEP2】契約・工事日程調整

  • 見積もり内容の最終確認
  • 契約書の締結
  • 工事日時の決定(在庫があれば最短翌日)

【STEP3】工事当日の流れ(所要時間:2〜4時間)

9:00  作業員到着・養生作業
9:30  既存給湯器の撤去
10:00 新規給湯器の設置
10:30 配管接続作業
11:00 電気・リモコン配線
11:30 試運転・動作確認
12:00 片付け・使用説明
12:30 工事完了・引き渡し

【重要】工事中の注意点

  • ガス・水道が使えない時間:通常2〜3時間
  • 騒音について:撤去・設置時に多少の音が発生
  • 立ち会いの必要性:開始時と完了時は立ち会い必須

エコジョーズへの交換で必要な追加工事

エコジョーズ(高効率給湯器)への交換では、以下の追加工事が必要になる場合があります。

1. ドレン配管工事(必須)

  • 費用:15,000〜30,000円
  • 内容:結露水を排出する配管の新設
  • 注意:適切な排水場所がない場合は設置不可

2. 中和器の設置

  • 費用:5,000〜10,000円
  • 内容:酸性の結露水を中和する装置
  • 交換頻度:2〜3年ごと(費用3,000円程度)

3. 電源工事

  • 費用:10,000〜20,000円
  • 内容:100Vコンセントの新設(従来型は電池式が多い)

5. 実際の評判・口コミ分析:利用者の生の声

X(旧Twitter)での評判分析

ガス会社への依頼

「東京ガスで給湯器交換。高かったけど、対応は完璧。10年保証もついて安心感が違う」(2024年1月)

「大阪ガスの見積もり45万円→専門業者25万円。20万の差は大きすぎる…」(2024年2月)

専門業者への依頼

「地元の給湯器専門店、当日交換で助かった!価格も東京ガスの6割くらい」(2024年1月)

「安さに釣られて依頼したら、追加費用で結局30万超え。最初から全部含めた見積もり出せよ」(2023年12月)

Googleマップレビューの傾向

高評価の共通点

  • 見積もりが明確で追加費用なし
  • 作業が丁寧で養生もしっかり
  • アフターフォローの対応が早い

低評価の共通点

  • 見積もりと請求額が違う
  • 工事後に不具合が発生
  • 連絡が取れなくなった

【専門家の分析】評判を正しく読み解くポイント

口コミは参考になりますが、以下の点に注意して読み解く必要があります。

  1. 極端な評価は割り引いて考える:競合他社による意図的な低評価の可能性
  2. 具体的な内容が書かれているか:「良かった」だけでなく、何が良かったか
  3. 投稿時期と件数:急に増えた高評価は要注意
  4. 返信の有無と内容:低評価への真摯な対応があるか

6. よくある失敗事例とトラブル回避術

【事例1】見積もりより10万円高い請求

状況:「本体工事費込み15万円」の広告を見て依頼。工事当日に「配管が古いので交換必要」「ガス管の接続部が規格外」など、次々と追加工事を要求され、最終的に25万円を請求された。

回避策

  • 必ず事前に現地調査を依頼する
  • 「追加費用が発生する可能性」を書面で確認
  • 契約書に「見積もり金額上限」を明記してもらう

【事例2】設置1年で故障、業者と連絡取れず

状況:激安業者に依頼して1年後に故障。保証期間内だが、業者が倒産していて連絡が取れない。メーカー保証も「施工不良」を理由に対象外と判断された。

回避策

  • 建設業許可番号を確認(東京都知事許可(般-○)第○○○号など)
  • 最低でも創業3年以上の業者を選ぶ
  • メーカー保証とは別に「工事保証」がある業者を選択

【事例3】マンションの管理規約違反で撤去命令

状況:マンションで給湯器を交換したが、管理組合への届け出をしていなかった。規約違反として撤去・再設置を命じられ、二重の費用が発生。

回避策

  • マンションの場合は必ず管理規約を確認
  • 管理組合への届け出は業者に代行してもらう
  • PS(パイプスペース)設置の場合は特に注意

【専門家からの警告】こんな業者は要注意!

危険信号のチェックリスト

  • ❌ 訪問販売で「今すぐ交換しないと危険」と不安を煽る
  • ❌ 見積書に「工事一式」としか書かれていない
  • ❌ 会社の所在地がはっきりしない(住所がレンタルオフィス等)
  • ❌ 現金前払いを要求する
  • ❌ 契約を急かし、他社との比較を嫌がる
  • ❌ 口約束ばかりで書面を出さない
  • ❌ 異常に安い価格を提示する(相場の50%以下)
  • ❌ 資格証や建設業許可証の提示を拒む

7. 2024年最新!使える補助金・助成金情報

国の補助金制度

【給湯省エネ2024事業】

  • 対象:エコジョーズ、ハイブリッド給湯器、エコキュート
  • 補助額:5万円〜15万円
  • 条件:既存住宅のみ(新築は対象外)
  • 申請:施工業者が代行申請

【子育てエコホーム支援事業】

  • 対象:子育て世帯・若者夫婦世帯
  • 補助額:最大30万円(給湯器以外の工事も含む)
  • 条件:18歳未満の子がいる、または夫婦のいずれかが39歳以下

自治体の補助金例(東京都の場合)

【東京ゼロエミ住宅導入促進事業】

  • 対象:高効率給湯器への交換
  • 補助額:10万円〜20万円
  • 条件:都内の既存住宅

【専門家のアドバイス】補助金申請の注意点

  1. 事前申請が必要な場合が多い:工事着工前に申請が必要
  2. 登録事業者での施工が条件:どの業者でもOKではない
  3. 予算に達し次第終了:早めの申請が重要
  4. 併用不可の場合あり:複数の補助金を同時申請できない場合も

8. 給湯器選びの極意:あなたに最適な機種は?

号数の選び方

【号数別の目安】

号数適した世帯シャワー+キッチン同時使用月間ガス代目安
16号1〜2人暮らし△(水圧低下あり)3,000〜5,000円
20号2〜3人家族○(問題なし)4,000〜7,000円
24号3〜4人家族◎(余裕あり)5,000〜9,000円

エコジョーズ vs 従来型

【10年間のトータルコスト比較】

【従来型20号】
初期費用:20万円
年間ガス代:8万円×10年=80万円
━━━━━━━━━━━━━━━
10年総額:100万円

【エコジョーズ20号】
初期費用:28万円
年間ガス代:6.4万円×10年=64万円
━━━━━━━━━━━━━━━
10年総額:92万円
→8万円お得!

【専門家の視点】エコジョーズが向かないケース

  • 単身者でお湯の使用量が少ない(月3,000円以下)
  • 賃貸物件で長期居住の予定がない
  • ドレン配管工事が困難な立地

最新機能の必要性判断

IoT対応(スマホ連携)機能

  • メリット:外出先から湯はり、見守り機能
  • デメリット:本体価格が3〜5万円高い
  • おすすめ:共働き世帯、高齢者世帯

マイクロバブル機能

  • メリット:美肌効果、洗浄力向上
  • デメリット:本体価格が5〜8万円高い
  • おすすめ:美容意識の高い方、アトピー等でお悩みの方

9. 契約前の最終チェックリスト

必須確認事項

【書類関係】

  • ☐ 見積書の有効期限が明記されている
  • ☐ 工事内容の詳細が項目別に記載されている
  • ☐ 保証書(本体・工事)の内容が明確
  • ☐ 契約書にクーリングオフの記載がある
  • ☐ 領収書の発行が約束されている

【業者の信頼性】

  • ☐ 建設業許可を取得している
  • ☐ 賠償責任保険に加入している
  • ☐ 施工実績を写真付きで確認できる
  • ☐ 緊急時の連絡先が明確

【工事内容】

  • ☐ 工事日時が確定している
  • ☐ 工事時間の目安が示されている
  • ☐ 養生の範囲が確認されている
  • ☐ 廃材処分が含まれている

相見積もりのコツ

【効果的な相見積もりの取り方】

  1. 最低3社から見積もりを取る
    • ガス会社系:1社
    • 専門業者:2社
  2. 同じ条件で依頼する
    • 機種(メーカー・型番)を統一
    • オプション内容を揃える
  3. 見積もり時に伝えること
    • 「相見積もりを取っている」と正直に伝える
    • 予算の上限を明確にする
    • 重視するポイント(価格/保証/スピード)を伝える

10. 工事後のアフターメンテナンス

定期的なメンテナンス項目

【毎月の確認事項】

  • リモコンのエラー表示確認
  • 異音・振動の有無
  • 水漏れの確認

【年1回の点検項目】

  • 給気口・排気口の詰まり確認
  • 配管の保温材の劣化確認
  • 中和器の交換時期確認(エコジョーズ)

トラブル時の対処法

【よくあるトラブルと初期対応】

症状考えられる原因初期対応業者を呼ぶ目安
お湯が出ないガス栓閉・断水ガス栓・水道確認確認後も改善なし
温度が安定しない水圧低下他の蛇口を閉める頻繁に発生
エラー111点火不良リセットボタン3回リセットでも×
異音がする配管の振動配管固定確認音が大きくなる

保証期間と内容の確認

【標準的な保証内容】

  • メーカー保証:1〜2年(BL認定品は2年)
  • 延長保証:5〜10年(有料オプション)
  • 工事保証:1〜10年(業者による)

【保証対象外になるケース】

  • 凍結による破損
  • 規定以外の使用による故障
  • 天災による損傷
  • 自己修理による不具合

11. 結論:あなたに最適な依頼先はココ!

タイプ別おすすめ依頼先

【とにかく安心感重視のあなた】ガス会社がおすすめ

  • 多少高くても大手の安心感が欲しい
  • 24時間サポートが必要
  • 10年以上の長期保証を希望

【コストパフォーマンス重視のあなた】給湯器専門業者がおすすめ

  • 相見積もりを取って比較検討できる
  • ある程度のリスクは自己判断できる
  • 早急な交換が必要

【品質・性能重視のあなた】メーカー直営がおすすめ

  • 最新機種・高機能モデルが欲しい
  • 純正部品での施工にこだわる
  • 技術的な説明をしっかり受けたい

【総合リフォームも検討中のあなた】リフォーム会社がおすすめ

  • 浴室やキッチンも一緒にリフォーム予定
  • リフォームローンを利用したい
  • トータルコーディネートを重視

最終アドバイス:後悔しない給湯器交換のために

給湯器は10年以上使う大切な住宅設備です。初期費用だけでなく、ランニングコスト、アフターサービス、そして何より「安心して任せられるか」を総合的に判断することが重要です。

【成功する給湯器交換の3原則】

  1. 焦らない:「今すぐ」と急かす業者は避ける
  2. 比較する:最低3社から見積もりを取る
  3. 確認する:不明な点は遠慮なく質問する

私は20年以上この業界に携わってきましたが、残念ながら悪徳業者によるトラブルは後を絶ちません。しかし、この記事でお伝えした知識があれば、必ず適正価格で満足のいく給湯器交換ができるはずです。

あなたの大切な住まいと家族の快適な暮らしを守るため、納得のいく業者選びをしてください。毎日使うお湯だからこそ、妥協のない選択を。この記事が、あなたの給湯器交換の成功に少しでもお役に立てれば幸いです。

よくある質問(Q&A)

Q1. 給湯器の寿命はどれくらい?交換時期の目安は?

A. 一般的に給湯器の寿命は10〜15年です。以下のサインが出たら交換を検討してください。

  • 設置から10年以上経過
  • 修理頻度が年2回以上
  • お湯の温度が不安定
  • 異音や振動が増えた
  • エラー表示が頻繁に出る

特に設置から8年を過ぎると部品の製造が終了する場合が多く、修理が困難になります。10年を目安に計画的な交換がおすすめです。

Q2. 賃貸マンションの給湯器が壊れた場合はどうする?

A. 賃貸物件の給湯器は原則として大家さん(管理会社)の負担で交換します。

対応手順:

  1. 管理会社に連絡(夜間は緊急連絡先へ)
  2. 症状を詳しく説明
  3. 業者の手配は管理会社が行う
  4. 立ち会いが必要な場合は日程調整

注意: 故意や過失による故障は借主負担になる場合があります。

Q3. 給湯器交換は火災保険の対象になる?

A. 条件によっては火災保険の対象になります。

対象となるケース:

  • 落雷による故障
  • 台風・豪雨による水災
  • 飛来物による破損
  • 盗難

対象外のケース:

  • 経年劣化
  • 地震による損傷(地震保険が必要)

保険申請には修理見積書と被害状況の写真が必要です。まず保険会社に確認を。

Q4. 冬場の給湯器交換は避けるべき?

A. 冬場は繁忙期のため、以下の点に注意が必要です。

デメリット:

  • 在庫不足で機種が限定される
  • 工事まで2週間以上待つことも
  • 料金が割高になる場合がある

対策:

  • 秋(10〜11月)の交換がベスト
  • 冬場なら早めの予約が必須
  • 応急処置用の電気ヒーターを準備

Q5. エコキュートとエコジョーズの違いは?

A. 動力源と初期費用が大きく異なります。

項目エコジョーズエコキュート
動力ガス電気(ヒートポンプ)
初期費用25〜35万円40〜70万円
ランニングコスト月5,000〜8,000円月2,000〜4,000円
設置スペース小(壁掛け可)大(貯湯タンク必要)
湯切れなしあり(タンク容量次第)

選び方: オール電化ならエコキュート、都市ガスエリアならエコジョーズがおすすめ。

Q6. DIYで給湯器交換は可能?

A. 法律上、無資格者の施工は禁止されています。

必要な資格:

  • ガス機器設置スペシャリスト
  • 液化石油ガス設備士
  • 第二種電気工事士(電気配線を伴う場合)

無資格施工はガス漏れや一酸化炭素中毒の危険があり、火災保険も適用外になります。必ず有資格者に依頼してください。

Q7. 給湯器の号数を上げるメリット・デメリットは?

A. 快適性は向上しますが、コストも上がります。

メリット:

  • 複数箇所で同時使用しても水圧低下なし
  • 家族が増えても対応可能
  • 将来的な余裕がある

デメリット:

  • 本体価格が2〜3万円高い
  • ガス代が10〜20%増加
  • 設置スペースが必要(24号以上)

判断基準: 3人以上の家族なら24号、2人暮らしなら20号が目安です。

Q8. 見積もりの「諸経費」って何が含まれる?

A. 諸経費の内訳を必ず確認しましょう。

正当な諸経費:

  • 駐車場代
  • 養生材料費
  • 小物部材費
  • 書類作成費
  • 保険料

要注意な諸経費:

  • 「諸経費一式30,000円」→内訳を要求
  • 工事費の20%以上→割合が高すぎる

透明性のある業者は必ず内訳を説明します。

Q9. 工事の時、職人さんへのお茶出しは必要?

A. 現在は不要が一般的です。

最近の傾向:

  • 大手は「お茶出し不要」を明言
  • 衛生面から遠慮する職人が増加
  • ペットボトル1本程度なら喜ばれる

むしろ作業スペースの確保駐車場の用意の方が重要です。

Q10. 給湯器交換後、ガス代が上がった原因は?

A. いくつかの原因が考えられます。

考えられる原因:

  1. 号数アップ:16号→24号で約20%増
  2. 追い焚き機能の追加:便利な分ガス消費増
  3. 設定温度の違い:1℃上げると約10%増
  4. 季節要因:冬場は水温が低く加熱量増加

エコジョーズなら従来型より約20%ガス代削減可能です。設定温度の見直しも効果的です。